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ガガイモ(ガガイモ科) 8月

 私たちが普段、見慣れた草花のなかで、この花に目をとめる人が少ないような気がします。華やかに咲く夏の草花のなかでは、少し地味であり、あまり目だたないからかもしれません。

 

 道端や河原の土手などで、ほかの草に巻きついて生えている姿は普通に見ることができます。蔓性の多年草で長い根茎があります。葉は長心臓形で、葉、茎を切れば白汁が出るので区別がつけやすいといえます。

 

 また、長くつるを伸ばし、光を多く吸収する必要から、ヨモギやイタドリなど自分より背の低い草にからみついています。直径1センチくらいの淡紫色の花をいくつもまとめてつけます。

 

 花の内側には細かい毛がたくさん生えていて白っぽくみえます。花粉も塊になっていて、昆虫に確実に運んでもらう都合よい仕組みをもっています。

 

 秋には長さ10センチ余りの楕円形果実となり、長さ5センチ近くもある長い綿毛のついた種子になります。パラシュートを広げ風にのって遠くまで種子を運んで仲間を増やしています。

 

広報かわち 2006年9月号より

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