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かわちの年中行事(10) 古峯ヶ原講

古峯神社(鹿沼市)

 鹿沼市の西方に古峯ヶ原神社がある。此の神社は古来から農業の神様として信仰され、関東・東北地方に信者の多い神様である。3月下旬から4月上旬にかけて、古峯ヶ原参りが盛んになる。

 

 各自治会で夫々に日取りと数名の参詣者を決め、古峯ヶ原講のお札を受けに行くのである。

 

 古峯ヶ原神社は、嵐除け、日除けに対する霊験あらたかであると信じられている。受けて来たお札は、草餅を笹竹に刺し、田・畑・畦に供えて天地の神へのお供えとする。

 

 昔の人は、今の人達と比較すると遙かに深い信仰心を持っていた。私はその理由を次の様に考える。自然の神様は極めて偉大であり、人智人力の及ばない力を持っていて、殿様や将軍よりも強く慈悲深い存在であるから、最後に頼れるのは神様であると考えていたのである。実際の世の中は時によると此の世に神も仏もあるものかと思わなければならない現実に遭遇(そうぐう)することも多い。人々はそれを運命だとしてあきらめてきた。特に江戸時代を含めた昔に於ては、此の傾向は強かった。

 

 「泣く子と地頭には勝たれぬ」とは絶望を意味している。しかし現代はあらゆる可能性を求めている。求めつづけることによってのみ、人間の正しい進行方向が得られるのだと信じている。

 

                         平成5年(1993)3月20日 第278号掲載

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