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路傍の神々(54) 東岡本の二宮尊徳像

 澄み渡る秋の空は高く爽やかに感じられ、鬼怒の恵みを受けた一面に広がる豊熟の稲穂の中を、東岡本公民館から北へ向かうと、林に囲まれた東海神社があります。今回はこの境内にある二宮尊徳像を訪ねます。

 

 一昔前まで、どこの学校にも薪(たきぎ)を背負い質素な装いで読書をする少年の像がありました。これが二宮尊徳像で、少年時代の姿です。

 

 二宮尊徳は、天明7年(1787)に神奈川県小田原に生まれ、安政3年(1856)に今市で59歳で没しました。没落した一家を再興した手腕を評価され、小田原藩領下野桜町領(二宮町)の復興以後、豊富な農業知識と独特な政治力で全国各地を復興開発しました。

 

 彼の思想や行動は、報徳(ほうとく)仕法として多くの弟子に継承されて全国に拡がり、勤勉、質素倹約が近代の精神的・道徳的手本として神格化されました。

 

 

 

 東岡本の二宮尊徳像は、台座竿の部分に、

 

「伊勢參宮記念」

「昭和十一年十月二十九日」

 

とあり、昭和11年(1936)で、像の奉納者22名が刻まれています。

 

 境内の一対の狛犬(こまいぬ)も、同時に建立され、石工は「今泉町 小堀亀一刻」とあります。

 

 東岡本の開発をした佐野屋孝兵衛が、二宮尊徳の弟子であったことも建立の一因であると推察できます。

 

 農業の様子も変化し、近くにはカントリーエレベーターも完成して輝いています。

 

 尊徳さんもどんな思いで見ているでしょうか。

 

 高さ 266cm 石造

 

平成9年(1997)9月20日 第332号掲載

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