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路傍の神々(60) 東組の馬力神道標銘

 花のたよりも彼方此方(あちらこちら)から届き、目に入る総てのものに春を感じます。

 

 通称田原街道を上河内方面に向かい、宿田原(東組)に入り、ゆるやかにカーブする所を少し進むと、右側に農道の分れ道があります。今回はこの追分(おいわけ)(分れ道)のガードレールの内側に立つ馬力神道標銘を訪ねます。

 

 道標銘は、石仏石塔類に道案内の銘文を併記したものを呼びます。

 

 

 

 東組の馬力神道標銘には、河原石に流れるような美しい躍動感のある文字が刻まれています。この道標銘の銘文は、

 

正面に

「馬力神」

 

右側に

「明治十年十二月二十日」

 

「右 芦沼 氏家  上田 小倉 玉田道」

左側に、

「左 今里 羽黒山 大宮 金田 中里道」

「上田原 宿坪中」

「世話人 齋藤次郎平 鈴木 輿平」

とあります。

 

 明治10年(1877)に建立されました。「右 玉田」とあるのは、矢板市片岡の玉田にある、生駒神社を指していると推定できます。玉田の勝善様といわれて馬に関係する信仰を集めている神社です。

 

 この馬力神道標銘は、昭和27年(1952)と昭和61年(1987)の2回、道路改修により、地域の方々や工事関係者により大切に伝えられたことが台座銘により理解できます。

 

 このような道標銘から、生活や文化のいろいろなことがわかります。貴重な郷土資料として保全したいと思います。

 

 高さ 68cm 河原石

 

平成10年(1998)3月20日 第338号掲載

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