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岡本あれこれ(27) 根古屋の金比羅祭り(1)

根古屋の金比羅様に伝わる
おかめ・ひょっとこ・白狐・天狗の面

 金毘羅様(こんぴらさま)は海の神様です。魚神で蛇形、尾に宝玉を蔵する。薬師十二神将の宮毘羅大将にあたり、航海の安全を守る神として、船人が最も尊崇(そんすう)するといいます。

 

 根古屋(ねごや)には弥左衛門河岸があった関係で、早くから金毘羅様の信仰があったものと考えられます。江戸浅草までの船道中は長く、しかも鬼怒川や利根川のように水量も豊かで、危険な場所も多数乗り越えなければならなかったと推察されます。そのため、根古屋にも河岸関係者が多数いたことでしょう。

 

 

 金毘羅様には、烏天狗(からすてんぐ)の赤と青、白狐、ひょっとこ・おかめと天狗の衣装と鉾(ほこ)、金毘羅大権現の大幟があります。安政5年(1858)の作になります。また、お神輿(みこし)は享和3年(1803)7月吉日に完成されたもので、屋根裏には、「生沼新蔵 第18代之家 藤原吉長作 花押」とあります。これは、たいへん古いものですから多少のいたみやゆるみも見られますが、今のうちに手入れをして置けば、立派な文化財となるに違いないと思われました。

 

平成2年(1990)11月20日 第250号掲載

岡本あれこれ(28) 根古屋の金比羅祭り(2)

琴毘羅様の神輿

 須藤晃氏によると、この祭りは年3回行われ、何(いず)れも旧暦の2月10日、6月10日、10月10日であったそうです。コト日(仕事を休んで遊ぶ日)の当番の家では、金毘羅様(こんぴらさま)の前日の夕食、当日の朝食と昼食及びお酒の振舞いをします。そして、当番の家から金毘羅様の行列が出発となります。行列はにぎやかで、子供達もはしゃぎ回りたいへん陽気なものでした。行列は烏天狗(からすてんぐ)を先頭に、子供のおかめ、ひょっとこ、キツネと続き、最後に金毘羅様の御輿(みこし)の順でした。途中の家々では天狗がその家の中に入り込んで、「ヨーイ、金毘羅大権現悪魔を払ってヨーイヤラサー」と大声で厄払いをしてくれるのを待って、おひねりやお菓子、果物を御神輿に上げます。

 

 御神輿の出発する前には若い衆が、自治会の境に若竹に挟(はさ)んだ金毘羅様のお札を立てに行きます。出発した御神輿は、途中4ヶ所の役屋といわれる家に寄り休憩をとります。役屋では、重箱一杯の赤飯が出ます。こうして当番の家まで戻り、金毘羅祭りの一日は終るのですが、神社の鳥居の前に立てられた金毘羅大権現の大幟(おおのぼり)が祭り気分を盛り立てています。

 

平成2年(1990)12月20日 第251号掲載

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