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路傍の神々(87) 西方寺境内の光明真言塔

 水に活気があふれ、空には風と光のシンフォニーが流れ、一歩一歩の深呼吸を感じるすがすがしさの中を上田原の古刹西方寺に行ってみました。

 

 今回はこの境内にある光明真言塔を訪ねます。

 

 光明真言は、密教の神秘性を保持するため、梵字(ぼんじ)や陀羅尼(だらに)を翻訳せずに読誦(どくじゅ)するのが通例で23字の梵字から成り、最後の休止符「ソワカ」を加え24の梵字を連ねています。

 

 その多くは「光明真言」の文字だけの文字塔ですが、この塔は、円形の石に光明真言の梵字が下図のように刻まれています。

 

 矢印方向に読み「大日如来の智慧(ちえ)と慈悲(じひ)によって衆生を救ってください」という意味が含まれています。

 

    光明真言を奉唱することにより生者(しょうじゃ)は罪や穢(けが)れを祓(はら)い、病気や災難を除き安楽長寿を得るとされています。死者はこれを加持した土砂を散ずることによって極楽浄土に往生できるとされています。

 

 造立年月日等は、解読不能となっていますが、形式から江戸時代中期と推定できます。

 

 心が重視されている時代、素朴な祈りに「ホッ」とする思いです。

 

 石造 高さ155cm

 

平成12年(2000)6月20日 第365号掲載


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