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郷土の文化財(1) 逆面獅子舞

民俗芸能・逆面獅子舞

 河内町の北西部に逆面(さかづら)という集落があり、古代から人が住みつき、室町時代には逆面城が築城され、江戸時代には宇都宮二荒山神社の神領(しんりょう)となって古くから栄えた集落です。ここに獅子舞が伝承されています。

 

 「天下一関白流神獅子」といい一人立ちの三匹獅子で、名称からうかがえるように上河内町関白に起った関白流の一派です。

 

 起源については、古文書などの明確な資料はないが江戸時代中期享保(きょうほ)の頃すでに始められたといわれる伝統をもっています。

 

 上河内町の関白獅子舞と比較(ひかく)すると逆面の獅子舞は優雅であるといわれ「京都御免」という高い格式をもっているとのことです。

 

 逆面は宇都宮二荒山神領であるので、しばしば二荒山神社に奉納されました。特に明治10年(1877)4月の社殿竣工(しゃでんしゅんこう)の時には七ヶ村から獅子舞が奉納されたが、風流さと気品ある風格とが特に優れ観衆の喝采(かっさい)をうけたといわれています。

 

 獅子舞は毎年お盆の8月15日と風祭りの日に集落の鎮守である白山神社の境内で舞われます。

 

 この日は朝6時に地区の人が揃って神社まで行列し、獅子頭を神殿に飾って退散、午前中は囃子(はやし)太鼓を打ちならして景気をつけ正午頃から見物人を前に獅子舞が始まります。

 

 境内に2.7m(9尺)の神域を作り四隅に笹竹を立て、しめ縄を張りめぐらし中に籾殻(もみがら)をまきそこで舞いをいたします。

 

 男獅子、女獅子、若獅子の獅子頭をかぶった三匹の獅子のほか、花かごと称するかぶり物をかぶった四人の者、また棒使いや弓使い、ひょっとこやおかめなどの面をかぶった道化者が登場します。

 

 この獅子舞は心の邪悪を追放して平和な生活を願うもので、悪魔払いや台風よけなどの願いをこめて舞われるものです。

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