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河内は海だった?鬼怒川でクジラの化石発見

私たちが住んでいるこの地域一帯が大昔は海の底だったなんて想像できますか?

今年2月、下岡本の鬼怒川河川敷で1000万年前のクジラの化石が発見されました。

化石の発掘を担当された柏村勇二さん(県立博物館特別研究員)にお話をお伺いしたところ、今回クジラの化石が発見された場所ではこれまでもイルカや、魚類等の化石がたくさん見つかっているそうです。

河内地域を含む高根沢グリンパークから石井緑地にかけての鬼怒川河川敷は化石の産地として知られています。

この化石の産地は地球のエネルギーにより海底が持ち上がって陸地になり、さらには川砂利が採取されたりしたこと等もあって出来たそうです。

そんな中でも今回のようにほぼ全身が揃った化石が発見されることは大変珍しく、これからクリーニング作業を進めると共に様々な研究を行うそうです。

本格的なクリーニング作業に先立ち、県民の方々に少しでも早くこの大発見に触れて貰えればと県立博物館では「クジラが遊ぶとちぎの海-鬼怒川のクジラ化石発見速報」を開催しました。

(4月14日~5月6日の期間)

発見のきっかけとなった化石や耳骨、運搬の際に壊れないよう石膏で固められた状態の化石、そして床一面には発掘された直後の全身実物大(長さ約10メートル)の写真などが展示され発掘現場の雰囲気を味わえるよう工夫された展示となっていました。

速報展の期間は終了しましたが、床に貼られた実物大写真と発掘作業の様子を解説したパネルは、引き続き6月21日まで展示されております。

興味のある方は是非、博物館に足を運んでみて下さい。

調査研究が終わったあかつきには、河内で発見されたクジラの化石を眺めながら1000万年前のはるか昔、自分たちの住む地域が海の底であったことに思いを馳せて見たいものですね。

河内地区の名物の一つにこのクジラの化石発見が加わるかもしれません。

 

地域情報紙かわち 第31号

(平成24年5月発行)より

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